Andonの明かり : 稲荷の夏Ⅱ2016年07月24日























一昨日市内の現場で、信楽焼の狸の中に巣くったスズメバチに刺されて以来、微熱が続いてすっかりヘコタレていましたが、昨夜はやはり行ってきました。
伏見稲荷本宮祭。  (今年の京都はイラムシと蜂がたいへん多いです。ご注意を)

アベノミクスの効果で、格差拡大に委縮する大方の日本人を尻目に、殺到した中国人観光客に押し合いへしあいされながら、なんとか参道をくぐり抜けて絵を見てきました。
屋台が並ぶ参道と、千本鳥居の大渋滞をよそに、何百点もの行燈画の周辺は何故かガラガラで、ゆっくり鑑賞できました。 

一つ一つを透過光のみで映し出す大規模なあんどんの設営も、そうとう大変でしょうね。










今年とりわけ印象に残ったのはこの黒いうさぎ。
ガンバって見に来た甲斐がありました。
大御所や有名人の作品が並ぶ外拝殿を抜け、本殿右の暗い神楽殿に並んでいました。

・・・なんという表情でしょう。
その背中から爪の先まで滲む
さびしさ、孤独、強さ、やさしさ、誇り・・・
魂を写したような静かな日本画。
あそびが多い行燈画で、その真摯さにちょっとびっくりしてしまった。
こんな力作を行燈画で奉納してしまうのはもったいないです。

いや失礼しました。だからこそ行燈画なんでしょう。
伏見稲荷の懐の深さに感謝しつつ
以下、素人の余計なコメントは無しで、勝手にいくつか羅列します。
私たちが美しい行燈画を見れるのは、もう今夜限りです。











































































































































(明治に松森胤保が描いたすっぽんにそっくりだけど…)














































































































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