陽だまりの笑顔:本宮祭52022年08月02日






腹違いの兄弟
 

     招き猫





三年間の空白を経て開かれた 伏見稲荷大社の本宮祭
ひとごみを避けて 前夜祭にあたる宵宮祭(7/23)に出かけました


溢れる中国人に背中を押されながら身動きできなかった頃が
嘘のような 静かで元のお稲荷さんに戻った感じ
参拝者は若い世代がほとんどで 女性同士か男女のカップルが
目立ち ゆっくり行燈画を見て回る人は まばらでした










サヨナラダケガジンセイダ


                        ダイセンジガケダラナヨサ 

三年間のブランクは やはり長くて…













ここにいたフクロウは何処へ?


ここにいたフクロウも何処かへ行ってしまいましたが














ロドゥス島からの帰還


三年前 柳の木から大ジャンプして消えたロドゥス君は
自力で這い上がって来たし   













赤い目の兎


  赤い目のうさぎ



青い目の兎


  青い目のうさぎ

哲学者のような兎も 戻って来たし











赤トンボでございます


  赤トンボも





  トウガンのカマキリも

みんな無事で よかった よかった












無風


  かすかに震える空気と  いのち
















石蕗(ツワブキ)の花は 陽だまりに浮かぶ笑顔
大きな葉っぱもいっしょに歌っているよ!













で やんす


      ノーヤクこわい! たすけて〜

非道なジェノサイドに逃げ惑うケムンパスでやんす
(農薬の発祥は原爆と同じ77年前 ナチスドイツのガス室から)













黒い猫


        あー またやってるよ 
        懲りないね にんげんは













安全を祀る岩


 天の羽衣 浦島伝説 かつて海は
 母であり 神であり 宝だった
 

  








おしゃべりはこれくらいにして
ここからは静かに見て行きます

















潮騒の匂い


 
 















































































梅花藻


















  
















































































   … ふしぎ







































































 ここまでお付き合いいただき ありがとうございました
 また来年 ?
 開催できるといいですね











わだすがにちにちあんでがす


      わだすがにちにちあんでがす よろすぐ
                 
       
       






むすめでがす


             むすめでがす   
                 

















三合目の松:伊吹山62022年07月01日





伊吹山三合目の松



突然やってきた 強烈な夏







茨木市水尾保育園の芭蕉


Japanese Banana



茨木市の水尾保育園では芭蕉が生い繁り








京都みつばち保育園のヤマモモ森口



京都市のみつばち保育園では熟した山桃がボトボト落果し








三合目のユウスゲ(昼間は花を閉じている)



そして 伊吹山の三合目ではユウスゲが咲き始めました







7月24日のユウスゲ



夕方から咲き始め 朝には萎む一夜花です







ユウスゲの高貴な黄色



その色は深く 神々しささえ感じます







三合目のユウスゲ



願はくは花のもとにて ・…   















三合目の松



地を這い くねる幹

何度倒されても立ち上がり生きる 

三合目の松たちの美しいすがたです






何度倒れても起き上がる松の姿










三合目の松











三合目は異国の風景











さて下界では 参院選です

先人たちが命がけで勝ち取った選挙権を

冷静に まずは行使しましょう





お金持ちだけは より金持ちになりました

お隣や周辺国とは不仲になりました

物価高に30年据置の低賃金 「先進国」最貧の現実と無策

アベノミクス以降 経済や外交の明らかな失策は

話し合おうともせずにロシアに危険な遠吠えを続ける

現政権に引き継がれています 

きな」日本は平和憲法を盾に独自の外交ができるはず

それが 国民を代表する政治家としての本来の仕事







高原のような伊吹山三合目
        
       三合目の登山道






戦闘服姿のコワそうな街宣車だけでなく

勝共連合(=統一教会) 神道政治連盟や日本会議といった

右翼団体に共通の十八番だったのは

反LGBT 夫婦別姓や性教育を潰した戦前回帰の家父長制

そして 戦争をするための「憲法改正」  

大きく右旋回を始めた安倍内閣以降 

それがまるで国の課題であるかのような

世論誘導に加担したのは 

NHKをはじめとする 臆病な政権寄りの全メディアと

歯止めにならない公明党の現実






『絶対安全』でも都会を避け過疎地に作り続けた「原発」

どんな大事故を起こしても実際誰も責任は問われないし

裁判官も左遷と出世(最高裁)で手は回してあるから

老朽化など気にせず再稼働に邁進ということでしょうか

若狭の原発銀座から30k圏内にある琵琶湖を水源として

暮らす人々は 1,450万人います

そして原発は 核武装にも必要な軍事的拠点であることを

真っ先に攻撃占拠しようとしたロシアは教えています






「責任」という言葉は私腹の為に羽毛より軽くなり

「丁寧な説明」 と「しっかりとやっていく」 は

口癖あるいは業界用語で 意味は何もしないということ

( 始祖は安倍晋三氏 以降政権与党内で普遍化 )

ふらつく立憲民主党は残念ですが 

独立心を持った ぶれない本物の野党と呼べるのはもう

共産 れいわ 社民 の3つしか残っていません
 






三島池

     三島池より




 2022年 長い夏の始まりです

 美しい地球の 光る風といのちの素晴らしさを

 子どもたちに伝えたい



 暑中お見舞い 申し上げます









変える 変わる : 園庭二題2021年04月01日





改修前




再び 西京区のみつばち保育園にやって来ました
これは 小さい子用の洗い場

ヒノキをふんだんに使った木造園舎に
似合わないブロック塀のような洗い場は
足場が狭くて使いにくい上 死角も多く
ちょっと暗いコーナーになっていました





改修前








改修前





改修のきっかけは
コロナ禍での洗い場の充実はもちろんですが
構造的に 
コンクリートに体を擦りながら水を求めるしかない 
小さい子どもたちの動きと
水の出方  …拡散するシャワーではなくて  
流れ落ちる水の感触 の大切さを
丸国園長にお聴きしたから


浮かんだヒントは
清水寺の音羽の滝でした






改修後





それで こうなりました

自然の素材感覚を大切に
太い栗の木と ぽくぽくとした御影石(花崗岩)を使って作りました











子どもの姿を隠さず 周囲にもストレスを与えぬよう
5ヶ所の給水を 風化した遺跡のように柔らかく
ミニマムにしつらえました
床面積を5倍に広げて
0歳児室から外の水場や砂場まで 
ハイハイでもスムーズに動けます



一筋の滝は
太い栗の木の中をくぐり抜けた水が 
上から落ちて来るしかけで
子どもたちは自分で
手元のかわいいハンドルを使って 
滝の水量を自由に調節できます
管理用のバルブも設置して それぞれの水圧も調整可能






改修後




出来上がってみると
昨年作った藤棚の下で
小さい子どもたちの露天風呂 大人の昼寝や
水圧をかけて滝修行?にも良さそうな
明るく愉快な遊び場になりました


今度はテラスの拭き掃除が忙しくなるかも…







園長のブログより







みつばち園長のブログより





子どもたちのいろんな様子を
たくさんブログに上げてくださいました
ありがとうございます







半年後

  半年後の風景







     *               *               *






さて もうひとつは 開園10年目を迎える
右京区の みつばち菜の花保育園です


かつては青々としていた芝生山も 事情により年長児にも開放したので
あっという間に ごらんの状態


あなたがこの子なら 何をして遊びますか?



改修前




もっと大胆に広く使って
ひとりひとりの状況に応じて 
色んな遊びが浮かぶ庭にしましょう
ということになりました





改修後




左の0-1歳児の建物と土山とを ヒノキのぬれ縁で床との段差なしに接続し
造成した低い山々をつなぐのは 太い八角名栗の一本橋

橋は景観の要(かなめ)として 園庭全体に 自然な落ち着きと楽しさも演出します
栗との対話から生まれる伝統的京名栗 独特の素材感は心とカラダにもおすすめ (できるだけ はだしでね) 
ただの止まり木やベンチ代わりでもいいし ジャンケン遊びでもいい
尺取虫になってみるのはどうかしら 遊び方は無限です

18ミリ厚アルミ板を加工した基礎で 
橋の位置も変えられます





改修後




さらに 年長児用と年少児用それぞれに 
登れる樹形の 太くて大きな樫の木を 2本用意しました
( 京都木村農園と仲西造園の知恵と力で搬入植栽できました 感謝です‼︎)





ひっそりと遊べる植栽




また 四季の変化や実を楽しめる中低木を増やして
疎密のメリハリをつけ 狭くひっそりと遊べる木陰も複数確保
眺めるだけでも楽しい緑のグラデーション





園庭全景




大きくなったコミカンの木を慎重に移動し
開園来 格好だけで使えなかった手洗い場も撤去して スペースを作り
年長用の綺麗な洗い場を新設 広くて使いやすく年少にも人気です
(この洗い場はタップルート岡村氏の設計 増田組の施工)


狭いと思っていた園庭は
ほんとはこんなに広かった⁉︎







春のエントランス


        新緑のアプローチ








          *               *             * 





ところで
植物にとってみると 園庭は
根元を踏み固められて根呼吸は困難になり 枝は折られ 未熟果はむしり取られ
草も生えないほど 不自然で過酷な現場です 
優しい姿でも 彼らは必死にそこに立っているのです


木登りするなら1年後から 
できるだけハダシでお願いします
保育園では登る頻度が激しくて 
靴では樹皮が剥けてしまいます


木々が大切に愛されて 
みつばち本園の銀杏や 西山園舎の大桑のように
人間の子どもたちの育ちを 
受け止めてくれるような関係になることを
願うばかりです …







西山園舎の大桑2






はっぱのおまつり

    
         



大桑の木を剪定すると 
子どもたちは手に手にその枝をひろって 
輪になって踊りだしました
「はっぱのおまつり」だって
アフリカにいるみたい!










イヌワシの山:北尾根2020年05月15日






五月の伊吹山



 この伊吹山から連なる北尾根を歩きました。









新緑の北尾根



 平穏に見える北尾根の美しい新緑ですが、場所によっては、とんでもない強風が間断なく吹き続け、何かに掴まって思い切り腰を低くしないと滑落しそうな、おっかなビックリの山行きでした。ナウシカの尾根か。


 出会った人間といえば、スナフキンのようなご老人お一人様のみでした。岩だらけの急な下りを強風の中先行されてて、足元が大丈夫かなと心配していると、2本のピッケルを蟻の触角のように小刻みに使い、あれっ見えなくなった!と思ったら、私が探していた植物の傍にいつのまにか先着していて、静かに観察しておられました。すごい…








カタクリ


 鹿から隠れるようにして、藪の中で生き残っていた一本の片栗(カタクリ)。









ウマノアシガタ


 可愛い花だけに、名前の由来がどうもよくわからない、馬の足形(ウマノアシガタ)。
大犬の陰嚢(オオイヌノフグリ)に負けず劣らずの命名か。









ホソバノアマナとイブキハタザオ


 手前の低い花は、細葉の甘菜(ホソバノアマナ)、後ろは伊吹旗竿(イブキハタザオ)。









ヤマシャクヤクの群生


 山芍薬(ヤマシャクヤク)の群生。
この花に会いたくて来ました。開花2日目には開き切ってしまいますので、慎重に日取りを見定めたつもりでした。今日しかない!と ハバかりつつ越境して参りましたが、木陰が濃いほど蕾も固く、3、4日早かったかな。









ヤマシャクヤクの開花2


 咲いていた! 
木が倒れ日当たりは良過ぎるが、その幹に寄り添うようにして強風に懸命に耐えている。








ヤマシャクヤクの開花


 盗掘や林道工事、森林伐採や杉の植林放任などで、極端に少なくなってしまいました。古来より熱さましの生薬、アイヌの薬草としても伝承されてきたボタン科の固有種。( Paeonia japonica ) 








ヤマシャクヤク


 その神秘的、宇宙的で気品に満ちた大輪は、見る人を謙虚でやさしい気持ちにします。
京都の山で見る花よりも、幾分黄色がかっているようです。


 かつて、この花を山で初めて見た時の感動を、子ども達や保育士たちにも伝えたくて、20年かかって庭で根塊化した大株を、京都のみつばち保育園北園舎の庭を作った折に、カマツカやソヨゴ、シャクナゲなどと共に植栽しました。
 しかし自分の思い入ればかりが強すぎたのか、もひとつ反応が得られず、そのうちに市街地の空気に馴染めず数年かかって絶えてしまったという、失敗の苦い思い出があります。花は与えられるものではなく、自ら求めてこそ響く ということか。









イチリンソウ


 二輪草(ニリンソウ)と呼びますが、二輪同時には咲きません。









ハシリドコロ


 走野老(ハシリドコロ)はこの時期、普通に山に群生しています。⚪︎⚪︎ドコロ(野老)というのは芋や根塊のこと。薬にも使われますが、全草有毒につき要注意。触れた指で目をこすると瞳孔が開き、世界がとてもマブしくなるそうです。









フッキソウ


 富貴草(フッキソウ)の花は、明日にでも咲きそう。










オオタカの飛行

 


 伊吹周辺にはイヌワシ(Golden Eagle)のカップルが1組だけ住んでいます。
以前は2組いたそうですから、最後のカップルになるのかもしれません。
伊吹の豊かな自然の象徴であり、ヌシのような存在。


 ふと空を見上げると、その二羽のイヌワシが、強風の中を翼を広げ、風上に向かってゆっくりと飛行している。
そのうちに一羽が、猛然と鉛直線を引く様に急降下し、山影に消えて見えなくなった。
ぽかんと呆気にとられて、見とれてしまった。


 我にかえって、写真をと思った時には、2メートルの翼を広げたイヌワシがゴマのような点になっていました。
写真上空の真ん中にその一羽が、遠いシルエットになって写ってはいますが… 。



    ⚪︎         ⚪︎         ⚪︎



 ( 何人もの男達が、立派な機材で一年中「伊吹山のイヌワシ」を追って根気よく撮影を続けておられます。興味ある向きは検索してみてください。子熊を狙ったり、子鹿やウサギを掴んで飛ぶ姿も撮影されています。)








朝日のあたる松:天竜二股2018年12月30日






光は下からやってくる


高い枝に 下方から朝日が当たり始める








光が満ち目が覚める


やがて光が満ち 木々は覚醒する








浜松の朝日


天竜の広大な扇状地にも光は届き始める
こんな場所で育つと 人はどんな感性を獲得するのだろう








静岡県立森林公園の朝日


台風21号でたくさんの松が折れてしまった
静岡県立森林公園
残った松たちが 思い切り 朝日を浴びている







この近くの城山で生まれ育ち 京都の美山町で亡くなった
ふく(不矩)さんという絵描きに会いたくてやって来ました
神主だったという城山の生家は 見つけられませんでした





秋野不矩美術館


その生家のすぐ近く 天竜市(現浜松市天竜区)二股町にある
設計は藤森照信氏
はだしで彼女の作品にじっと向き合うことができます
座り込んでも大丈夫





本や絵本も出ていますし
いくつかの作品の写真を見ることができますが
作者の思想や生き様 
そのエネルギーにふれることができるのは
本物の筆致に対峙したときだけ と




強く思い知らされるほど 
想像をはるかに超えた彼女のスケールと深い愛情 
そして表現への執念の努力に圧倒されました 
交流のあった大飯町の水上勉さんは 感電したような衝撃と書き残しています




描かれた土 石 水 風 空 生きもの 祈り 
それら全てのいのちのありようが 心地良く沁みてきます
すべてを受けとめる自然な日常の いとおしさ




彼女が生涯をかけて追求し はっきりと見せてくれた
日本画の可能性の大きさに 正直驚きました




思想性をここまで説得力を持って表現できるんだ
そう思ったら
何故か ふと暗殺されたジョン·レノンの笑顔が浮かんで来ました







砂漠のガイド
  

 (砂漠のガイド 2001京都春季創画展)




アフリカのサハラ砂漠から帰った彼女が 92歳でこの絵を描いていた頃
私は  ただのご近所抱えの職人として  その数件先で作庭していました  



この年の秋  
6人の子どもたちも産み育てた 
美山のちっちゃいおばあちゃんは 
お寺の隣の 小さな画室から
空のとても高い所へと旅立って行かれました



当時 美山町役場横の図書室入口には 彼女が寄贈した大作が高い所に掲げられていましたが 広いガラス越しの日光に晒され続け ひび割れて随分と傷んでいたのを思い出します






秋野不矩美術館
          

 (秋野不矩美術館の受付横に掲げられています)






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 ※   彼女の作品を今回  関西でも観ることができます


     2019年2月9日〜3月24日  0739-24-3770
   
会期中一部展示替えがあるようです
   前期 2月9日(土)~3月3日(日)
   後期 3月5日(火)~3月24日(日)


前期後期を通しての展示には 朝露、砂上、紅裳  などの20代の作品から 青年立像、雨期、カミの泉Ⅱ、朝の祈り  80代に発表した  雨雲、渡河 など幅4m程の大作も含まれています
晩年に向かうほど質量ともにスケールを増してゆく ふくさんのすごさを感じます


田辺市立美術館は 広い敷地に寄せ棟風の平屋建てで気取った冷たさもなく 作品の多くはガラスも柵もない 観る人に配慮した展示です (はだしには なりにくいですが)
きっと 大きなヒントを与えてくれると思います







  
アフガニスタン風景

アフガニスタン風景  (1972 第36回新制作展 64歳)












雲の中の花:伊吹鳥兜42018年08月17日




雲の中の鳥兜





伊吹山の東登山道は
晒菜升麻(サラシナショウマ)と
伊吹鳥兜(イブキトリカブト)が作る白と紫の世界








サラシナショウマ








晒菜升麻と伊吹鳥兜








晒菜升麻と伊吹鳥兜






白い風になびく花々







広い窪地は無数の丸葉岳蕗(マルバダケブキ)が専有し
一種独特の気配を醸す

マルバダケブキ








伊吹鳥兜








伊吹鳥兜








伊吹鳥兜












尾根の一歩下を白い闇で閉ざし 水蒸気が山肌を舐めるように吹き下りてゆく
他に人もなく 朽ち木のむこうに薄ぼんやりと粗末な鳥居や墓標の影が浮かぶ

丸葉岳蕗(マルバダケブキ) 晒菜升麻(サラシナショウマ) そして伊吹鳥兜(イブキトリカブト)
突然あらわす 美しいいのちのすがた

伊吹はすでに短い秋を迎え これから長く厳しい冬に向かって徐々にスピードを上げて行くのでしょう
あの季節のツケを払うかのように



  (東登山道)